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どうなるF1の次期レギュレーション。懸念の声上げていたレッドブル代表「FIAは我々の声に耳を傾けてくれている」

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どうなるF1の次期レギュレーション。懸念の声上げていたレッドブル代表「FIAは我々の声に耳を傾けてくれている」

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、2026年に導入される新レギュレーションについて、技術的にチグハグな”フランケンシュタイン・カー”になると懸念していたが、F1上層部はそうした意見に耳を傾け、対応していると一定の評価をしている。

 2026年のF1は、次世代パワーユニット(PU)の導入と共に車体のレギュレーションも大きく変わる予定となっている。そのため、レギュレーションが意図しない結果をもたらすのではないかという懸念の声がチームから早くも上がっている。

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 次世代PUはモーター出力がパワーアップする予定だが、その分ドライバーはバッテリーを充電するためにストレートでギヤを落とす必要があるのではないかと懸念されている。

 それを補うための対策として考えられていたのが、アクティブエアロだ。空力パーツを可動させることでストレートでの空気抵抗を減らすというものだったが、最近のシミュレーションで得られたデータでは、マシンがコントロール不可能なほど不安定になるという結果が出たため、リヤウイングだけでなくフロントウイングを連動させるべきかなど、見直しを余儀なくされている。

 昨年、ホーナー代表は新PUによって引き起こされるエネルギー不足をカバーするために、シャシー本来の性能を発揮できなくなる”フランケンシュタイン・カー”を生み出す危険性について警告していた。

 しかしホーナー代表は、6月末までにシャシーレギュレーションを策定するための最終的な作業が進められている今、F1とFIAは必要な正しい決断を下す上で、より良い状態にあると考えている。

「2026年に向けて大規模な変更となることは明らかだし、シャシーとエンジンを同時に変更するというのは前例のないことだ」

 そうホーナー代表は語った。

「もちろん、そこには未知の要素もあるが、FIAによって多くの作業が行なわれてきた。彼らはチームと協力している」

「我々は1、2年前にもいくつかの問題についてかなり声を上げてきた。そしてそれに耳を傾け、受け止めてもらえた。だから、確かな進歩があったと言える」

「すべての面において、全くの白紙の状態になる。だから、エンジニアたちがさまざまなレギュレーションをどう解釈するのか、興味深い。2026年はかなり違ったものになるかもしれない」

 マクラーレンのチーム代表であるアンドレア・ステラは、新しいレギュレーションがF1の競争力や見ごたえを損なうような意図せぬ結果をもたらさないようにすることがF1にとって重要だと考えている。

「チーム間、そしてFIAとの協力関係が緊密であることをうれしく思う」

「新しいレギュレーションを模索するとき、いくつかのアイデアがあるのは普通のことだと思う。今のところ、我々は満足している」

「前にも言ったように、レギュレーションをしっかりと固め、この世代のクルマにある程度あったような、意図しない影響を避けることが重要だ」

「我々はそれを問題と呼ばず、挑戦と呼んだ。しかし例えばポーパシングは、エンジニアだけでなく、ドライバーにとっても現実的に頭の痛い問題だった」

「これまでの仕事にはとても満足している。いい協力関係が続いている」

 FIAによる2026年レギュレーションの最初の草案は6月の期限までに完成する見込みだが、各チームがレギュレーションを深く検討し始め、潜在的な抜け穴が現れるにつれて、ルールに手が加えられることになりそうだ。

 ステラ代表は「レギュレーションの最初のバージョンが出されるまでまだ時間がある」と付け加えた。

「後々明確になってくることもある。だからまだ時間はある」

「だが1ヵ月半という時間はあっという間に過ぎてしまうので、早く収束させることが重要なのは明らかだ」

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